2023年6月12日号

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アートと社会の関わり、可能性
NPO「こえとことばとこころの部屋」(ココルーム)は大阪市西成区通称・釜ヶ崎で、アートと社会の関わりの可能性を探っています。主宰者は、こちらの上田假奈代さん。その一つが、本紙2014年6月9日号でご紹介した釜ヶ崎芸術大学。
とにかく、いろいろとやっておられます。
その中で、うたごえ的にお付き合いいただいているのが、作詞。
関西合唱団の合唱組曲「いのちをつなぐ人たちのうた」などを書いていただいております。安広真理作曲で2007年に初演。関西合唱団が大阪民主医療機関連合会と協同で、医療・介護従事者や利用者に取材した壮大なプリジェクトで生み出された曲です。
この7月1~2日に関西合唱団では、第86回定期演奏会を住友生命いずみホールで開催します。テーマは「戦争によって引き裂かれる愛…、戦争でも断ち切れない不滅の愛…」。
ここでも、合唱組曲「いのちをつなぐ人たちのうた」が演奏予定です。
さて、上田假奈代さんの本業はなんなのか?
喫茶店のようで、喫茶店でない。大学のようで、大学のふりをしている・・・・
とにかくいろいろとやってみる。これをワークショップメソッドと呼んでいるようです。
受講生というか、その対象となっているのが、労働者ですが、それも、もっとも底辺にいるような人たち。その人たちの持っている表現を引き出している。それを芸術の領域まで高める、そんなことが上田さんの本業とお見受けしました。
今回、上田さんにインタビューをしたのは、釜ヶ崎芸術大学合唱団の指導をしている関西合唱団の山本則幸団長。
どんな合唱をしているのか、写真上の「校歌」のYouTubeをご覧ください。

G7開催中の広島・うたごえ行動
一体何をしたのか、全然記憶に残らないG7広島サミットでした。強いて言えば、ウクライナのゼレンスキー大統領の「サプライズ」来日。
しかし、広島のうたごえは、そんな中で、しっかり広島の声を届けました。
さすがです!
詳細は3面でお読みください。
G7メンバーが原爆資料館を訪れるか、事前にははっきりしてませんでした。ちょっとヤキモキさせられましたが、当日はあっさりと見学が組み込まれ、あっけにとられましたけど、見学した内容などは公表されませんでした。
訪問した外国元首が記帳する芳名録が公開されました。
こちらでご覧いただけます。
これまで言われてきたことの繰り返しで、原爆資料館を見て、何を感じたのか、そういうことを語ってもらいたかったですね。

眩しい保育の底力、若い力
とにかく今元気な保育のうたごえ。
5月4日に、第45回全国保育のうたごえ交流会inあいちが開催されました。その様子を8面でご報告。
今年のテーマは、「子どもと生きる 明日へいっぽ with peace」。
こちらは全国合同で取り組んだ合唱構成「守ろう!こどもの命・未来・平和~子どもたちに もう一人保育士を!」
メインの曲はおなじみの「もう一人行進曲」
それと、話題だったのが、坂本将取さんファミリーと「うたってあそぼう」コーナー。
今回はコロナ禍を乗り越えた4年ぶりの開催。
初参加者も多く、このエネルギーがうたごえ全体を牽引していく気がします。

東京→広島コース
県内行進は5/19~31の13日間。
在日米軍施設・区域で3番目に広いのが静岡県。それだけに行進コースは、東富士演習場、今沢基地、静浜基地、浜松基地を回って行くようです。

岡原真弓 還暦リサイタル
私の好きな歌
・6月15日名古屋
・6月22日大阪
・7月1日 東京
岡原さんはオペラシアターこんにゃく座の歌役者さん。
その経歴が面白いというか、立派なものです。ぜひ、3面でご一読いただき、名阪京でのリサイタルを応援してください。

  • それは無理安全神話信じれと
    小泉康子
  • マイナンバープライバシーを透明化
    森川末之
  • 聞いたふり勝手に決める「聞く力」
    金倉俊嗣

皆さんからの投稿をおまちしております。


祭典目指し清新な出発

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青森センター合唱団と、青森県うたごえ協議会総会の話題を二つ。
まずは、4月12日の青森センター合唱団。若者に「がんばろう」といったうたごえの定番曲が受け入れられていないという全国的課題について討議。
この問題は、季刊日本のうたごえでも討論されており、ぜひ、こういう記事を機会に、みなさんのところの問題も、「ウチはこんなふうにやっているよ」という体験などをお寄せください。

学習会&ミニコンサート
ザ・イスカンダルの憲法部が学習会とミニコンサートに取り組みました。
この憲法部ができた経緯については本紙4月3日号でお伝えしたように、今月11日の若者憲法集会を目指して。
この集会の準備も着々と進んでいます。
詳細は、ツイッターなどでご確認ください。

環境と平和、そして
美しい地球を守ろう
みどりのコンサート31
4月23日
神戸新聞松方ホール
このコンサートの記念トークは池辺晋一郎x窪島誠一郎という混声合唱組曲「こわしてはいけない」コンビ。その内容については、本紙5月8日号でお伝えしております。
今号7面では、コンサートも模様を詳しくお伝えしております。
環境問題といいえば、2020年2月に刊行された「風の音符たち」。被爆75周年に向けた創作活動として、安広真理ら6人のうたごえ作曲家に委嘱したオムニバス作品集。この中で、安広真理の「たいせつなこと」がまさに環境問題を正面から取り上げたものとして、注目され、合唱曲として根強いものを持ってますね。
こうした選曲も含め、日本のうたごえ全国協議会渡辺享則副会長が鑑賞記を寄せております。

びっくりな訃報が飛び込んできました。
秋田合唱団を牽引してきた石黒アヤ子さんが急逝。昨年暮れから体調を崩されていたようですが、検査ばっかりやっているうちに、進行していまい、入院して1ヵ月でお亡くなりになったそうです。
享年77歳。
ご冥福をお祈りいたします。

連載1333回 傘寿 その2
6/12~6/18
一人から一人へ
工夫は運動の原動力
田中嘉治
日本のうたご全国協議会会長
(91)空の勇士
とんがり帽子
平林玲子
長野・上田いずみ合唱団
フェミニスト、リンダ・ロンシュタット
EO(イーオー)
もしも名字が選べたなら
林まなみ・福井啓子作詞/藤村記一郎作曲
試聴はこちら
愛知・桜井久美子