2023年4月10日号

喜びへ登る坂道であってほしい
井上鑑さんについては、本紙ではたびたびご登場いただいております。昨年4月に発売されました、「日本のうたごえ75周年記念企画 6人の音楽家への委嘱作品集 スタートライン」の作者のお一人で、今回、組曲「坂道にて」の創作に至るまでのお話を寄稿していただきました。
井上鑑さんと言えば、「連歌 鳥の歌」プロジェクトをライフワークされております。一方で、「ルビーの指輪」の編曲、NHK紅白歌合戦では、福山雅治のバックバンドのリーダーというアレンジャーという面も。その軽快なリズムで、憲法集会でのブラスアレンジをした「HEIWAの鐘」、音楽センターから発売されている「私たちの大切なうた」(CD・楽譜は2セットがこれまで発売)など、私たちの身近なところでも活躍されています。
「坂道」というと、司馬遼太郎の「坂の上の雲」を想起するかたもいらっしゃると思います。あちらは、明治期の日露戦争に向かってただひたすら軍国化への道を進んでいた日本人が目指していたそのあとは、ご存じの通り転げ落ちて行ってしまいました。
戦後、やっと登って来たものの前途は多難。でも1面タイトルのように、喜びへつながる坂道が続いてほしいもの。ゆめゆめ、また下り坂なんて・・・・


8月の北海道での祭典で初演される「風の太鼓」への期待が膨らんでいます。
その練習会を兼ねた郷土講習会は4月、東京と神戸で開催されます。
今号では、作者の三浦恒夫さんにこの作品について解説をいただきました。
三浦恒夫さん
岩手県大槌町にある風の電話が新作太鼓の発想の原点だそうです。
ちょっとおしゃれな感じの風の電話。どういう経緯か、3面でご確認ください。
4月22日~23日、東京・代々木のオリンピック記念青少年総合センターで行われます。
詳細は、こちらから。
写真は講習課題の一つ、荒馬座が講師の「ソーラン節」です。

4月29日~30日、神戸・こうべ輪太鼓センター会館で開催されます。
詳細はこちらから。
講師は、本紙連載「打人スタイル万華鏡」の塩原良さん。
「八木節」(写真下左)「吉祥開運長熊手踊り」(同右)が、講習演目です。

3年ぶりに再会した大塚のうたごえ酒場
3月19日(土)に全国オンラインうたう会が開催されました。広島での日本のうたごえ祭典を応援しようと企画されたオンライン交流会がその後も活動を継続してその開催回数は25回に。そこで計画されたオンラインうたう会も5~6回になってます。
今回を契機に、3年間休止していた大塚のうたごえ酒場が復活しました。
その経緯から当日の様子などを8面でお読みください。
また、YouTubeでもご覧ください。
この「酒場」では荒木栄の「地底のうた」を全曲歌うのが恒例。再開の機会にこれは外せない、と持ち時間30分の半分を費やすることに。
また、数々の労働争議を支援していた歴史から、各方面に呼びかけたところ、JAL関係で解決に持ち込んだCCUと、引き続き闘っているJHUが参加をいち早く表明。
ZOOMを通して全国の参加者に、支援の御礼と、引き続き支援の要請が訴えられました。
この写真は「陽気に生きようこの人生をさ」
同じ場所で保育のうたごえの皆さん11名が参加して大塚酒場の次の30分のステージを配信しました。歌ったうたはもちろん「もう一人行進曲」。ほかに、ダンスナンバーが続きました。保育のステージはこちらからどうぞ。
全国には配信されませんでしたけど、写真の左側のさんたま屋の二人は今週号の紹介曲「『私らしさ』は私が決める!」をご披露してました。

いのち輝く社会をつくる 本項タイトルをテーマにした活動が各地で展開されています。
4~5面でご紹介していますが、7面紹介曲もこの取り組みの一つ。話題のジェンダー平等について。これまで、このテーマの曲といえば、アメリカの「いのちをうたおう」がよく歌われていましたが、なかなかぴったりの曲がありませんでした。「ないなら、作ろう」とできたのが「私らしさ」は私が決める!です。

大阪多喜二祭が、クレオで開かれました。
「こども・いのち輝け!合唱団」では、ミュージカル「海を渡ったエイミー」の挿入歌「歌おう!踊ろう!輪になって」などを演奏しました。
おなじみの「ぞうれっしゃがやってきた」の続編「ぞうのつばさで」も演奏されました。ぞうれっしゃは戦争中に動物園から象などが殺されてしまった実話がベース。
ところで、1面の「ふめんだい」で「900日の包囲の中で」という児童文学が紹介されています。この本は、レニングラード攻防戦で、市民が動物園を守ったという史実が語られています。

苫小牧うたごえサークルわたぼうしは、平和憲法を生かす苫小牧連絡会主催の集会とデモに参加しました。市役所前で、このりっぱなスタンディングです。

スリランカ人ウィシュマ・サンダマリさん。名古屋入管に収容されているときに体調不良を訴えても放置され33歳で死亡しました。
29歳で留学生として来日。日本語学校で学んでいましたが、同居のスリランカ人男性からのDVにより学校は休みがちに。交番に助けを求めて駆け込んだものの、滞留許可が切れていたため、保護されるどころか、入管施設で収容。収容施設内でも適切な対応がとられなかった、という経緯があります。
命日の3月6日に、右チラシの「偲ぶ会」が取り組まれました。
数々の支援団体が同時発信的に、ウィシュマさんの死を風化させない企画です。
本紙2022年10月22日号紹介曲の「ニルマーネルよ咲き誇れ」はこの企画のために藤村記一郎さんが作曲したもの。
ニルマーネルは、和名ムラサキスイレンで、スリランカの国花です。
支援者のひとり、シンガーソングライターの眞野明美さんは収監中のウィシュマさんと文通して励ましていました。
その様子を「ウィシュマさんを知ってますか?」という本にまとめられました。
その朗読がYouTubeで聴けます。一度ご覧になってください。
さらに記録映画「ワタシタチハニンゲンダ!」が上映されています。その予告編はこちらから
入管法が改正されようとしてます。
以前より難民認定申請を却下された外国人の本国送還を容易にし、入管当局の権限を強化するという改正案が出せれていましたが、21年、22年と政府は国会提出を断念しています。
ところが、この3月に、政府は再度国会提出を閣議決定。この先、どうなるのか目が離せない状況です。



2022年度の諸活動に対して表彰が行われました。
全受賞団体・個人は4面でご覧ください。
最優秀団体
愛知のうたごえ協議会
優秀団体
大阪のうたごえ協議会
優秀団体
佐賀のうたごえ協議会
優秀団体
愛知子どもの幸せと平和を願う合唱団
うたごえ新聞通信賞
鈴木勝雄さん
(調布狛江合唱団)ほか
うたごえ新聞
編集協力賞
箱崎作次さん
(三多摩青年合唱団)
読者拡大賞
下村信廣さん
(合唱団コールポケット)ほか
機関紙誌賞
「マルチャ」
(北海道合唱団)ほか

  • 一票の重み恥かしガーシー騒動
    菅野章
  • 侍に我も俄に愛国者
    そらいろ大好き
  • 核棄てよ走りつづける「はだしのゲン」
    金倉俊嗣

皆さんからの投稿をおまちしております。


あらためて誓う核兵器廃絶
長崎原爆青年乙女の会67周年・渡辺千恵子没後30周年記念の集いが開かれました。
「平和の旅へ」の主人公で語り部の渡辺千恵子さんですが、亡くなる前に「この歌があるから亡くなっても大丈夫。しっかり伝えてね」と語っていたというのは印象的です。

集会演奏レポート
国鉄横浜うたう会からこの一年間の演奏活動の総まとめレポートをいただきました。
特徴的なことは、機動力があること。またまわりの合唱団も巻き込んでより力強い行動を起こしていることでしょうか。
国鉄のうたごえサークル三楽、電通のうたごえ浜風、東京・みなと合唱団、記事には触れてませんでしたけど、東京港湾合唱団、JAL被解雇者労働組合らと行動を共にしてます。この辺の詳しいことは、本紙2022年10月24日を読み返してください。

女声コーラスアンサンブルラーク
第11回コンサート
夢~未来をつむぐ~
スプリングコンサート
3月11日
東京・東村山市立中央公民館
声楽家牛尾美穂子さんから鑑賞記を寄せていただきました。

広島中央公民館フェスティバル
改修工事などにより中断してましたが、3月4日に5年ぶり開催。広島のうたごえ協議会も出演。
7月2日に開催予定の広島のうたごえ祭典の合同合唱団「共に生きる町合唱団」の練習会場という縁もあり、2年前の祭典ジャンバーを着込んで演奏。

連載1325回 震災の記憶
4/10~16
指揮の勉強会
守屋博之
日本のうたごえ合唱団音楽監督
(82)がんばろう
キエフの鳥の歌
植松泰子
山形・北村山レインボー合唱団
国籍、人種越えるハリウッド
妖怪の孫
「私らしさ」は私が決める!
大熊啓作詞作曲
作者演奏
愛知・桜井久美子