2023年2月20日号

岸田政権の原発回帰の危険
今号は、待ったなしの原発対策について。
岸田政権は、地球温暖化対策のための二酸化炭素排出量の削減のためと称して、原発回帰を打ち出しています。
でもちょっと待て!とその危険性を警告しているのがこちらの伊東達也さん。東電と国の責任、賠償を求めるいわき市民訴訟原告団の団長さんです。
この写真。
汚染水を貯めているタンク。
総数で1000基もあって、総容量は137万m3。と言われてもあまりピンときませんね。
因みに、人間って身長170cm 体重60kgで容積は60㍑。このタンクの中にギュッと押し込めると、東京と大阪の人間を全部詰め込めるだけの計算になります。かなりアバウトですが。
これだけ膨大な危険物を生み出した原発。それを更に海洋投棄を強行しようする動き。
地震大国日本で本当に安全が担保されるのでしょうか?
先日のトルコ・シリア地震でも、トルコ初で工事中の原発の安否が懸念されています。
これまで何度かお伝えしてきました福島県楢葉町の宝鏡寺に設置されている非核の火。
住職の早川篤雄さんが昨年暮れに誤嚥性肺炎でお亡くなりになりました。享年83歳。
反原発運動を半世紀にわたりリードされてこられ、損害賠償請求訴訟の原告団長も務めておられました。
震災と原発事故から10年目の21年3月に、早川さんは「伝言館」を宝鏡寺の境内に開設して、原発事故の教訓を伝える活動に尽力されてきました。
「電力企業と国家の傲岸に立ち向かって40年。力及ばず、原発は本性を剥き出し、ふるさとの過去・現在・未来を奪った。
人々に伝えたい、感性を研ぎ澄まし、知恵をふりしぼり、力を結び合わせて、不条理に立ち向かう勇気を!科学と命への限りない愛の力で!」
と刻銘されています。
右側は副館長の立命大学名誉教授の安斎育郎先生。

今、特に書かずにいられない
小澤アイ子さん、東京にお住まいの詩人さんにインタビューをしました。きっかけは、港新婦人コスモスコーラスが昨年のオリジナルコンサートで発表した「心」(作曲 町澤惠、今号の紹介曲で掲載)の作詞者さんです。
講評でも、藤村記一郎さんは「「心」「ころころ」という詩から、モーツアルト風なコロコロとピアノが歌う、とてもお洒落な曲になりました」と絶賛!
これまで2冊の詩集を上梓されております。
2005年に「さよならも言えないで」、2013年に「だまくらかされて」と、いずれもイラク戦争など当時の世相から、戦争は絶対にいけない、という思いを綴っています。
1月に発刊されたばかりの詩集「わたし 地球人」にも「九条の地球」「いくさ」「軍事産業」「武器 弾薬」などなどストレートなタイトルがならびます。

昨今の曲の中でも、「原発」の「げ」の字も出てこない反原発の歌があります。うたごえのすそ野を広げる意味で大変効果的です。
一方で、こういうストレートな訴えも必要なのでしょうね。

今号1面トップは「原子力発電」について。
8面での小澤さんの詩「だまくらかして!」にこんな一節があります。
「臭いを立てず 色さえ見せない 吸い込んでも味しない 人の五感では向き合うことのできない マイクロ粒子 それをいいことに だまくらかして!・・・」
「破れたヴェールの透き間から 原発商人の 恐ろしい目が だまくらかし 続けながら 世界中の命 狙っている!」

2023年第56回日本のうたごえ全国協議会総会は、3月4日、5日に東京で開催されます。
今号では、まず、12月に開催された全国交流会について、総会で提案される「まとめ」が発表されました。
つづいて、2022年度の総括と2023年度の活動方針も発表される予定です。
これらの資料は、交流会の様子をYouTubeで見ながら読んでいただくと、なかなか面白い読み物でもあります。
特別音楽会とオリジナルコンサートについて、YouTube配信されています。視聴方法は実行委員会にお問合せください。
特に「事務局」のところを読んでみてください。
開催地は、こんな苦労をしてきたんだな、ということがよくわかります。苦労した点もあったようです。こういう、問題点は、今年の北海道祭典実行委員会に引き継がれて改善されていったら嬉しいですね。

北海道の準備も急ピッチです。
ひろしま祭典以来、好評なHPでの音取り音源の公開も進んでいます。
定期的に祭典HPをチェックすることをお勧めします。

核兵器のない世界をデザインする
記事の中で、高橋悠太さんから核兵器禁止条約の前文について述べているところがあります。
そういえば、条約全文って読んだことがなかったと思い、ネット検索をしましたら、外務省のHPに原文と暫定的な仮訳が掲載されていました。
平成30年付けの掲載ですが、5年も前のものがいまだに「仮」となっているのは日本政府のやる気のなさを表しています。
そのHPには、日本政府がなぜ参加しないか、ということも書いてあります。
一言でいうと、「核兵器を直ちに違法化する条約に参加すれば、米国による核抑止力の正当性を損な」うというもの。
なんだか猿に征服され残った人類が核ミサイルを神様とあがめているような光景です。
米国におもねる安全保障条約では日本の意志を貫くのは難しいですね、と高橋さん。
この記事を読んだと、今週号3面のわれニャガ漫画を見てクスっと笑ってしまいました。
そういえばNPT再検討会議が昨年8月に行われたのですね。
本来は5年毎で、2020年に開催される予定がコロナ禍で延期に。
毎回100人近い代表団を送っていたうたごえですが、今回はどなたかオンライン参加したのかな?
高橋さんは自前のルートで現地参加したようですね。
こんなところにも最近の若い方の行動力がうかがえます。

  • 自公維協奏トリオ・ソナタ戦争          彦爺
  • あなたこそ学び直して出直して
    金倉俊嗣
  • 敵つくり戦争準備急く首相
    福家駿吉

皆さんからの投稿をおまちしております。


明治乳業賃金差別争議
明治乳業争議は、全国10か所69人の争議団で闘っています。その様子はHPに詳しく出ており、69人の紹介も。その中で、見知った顔も見つけました。

核兵器禁止条約発効2周年 全国うたごえ行動特集
静岡では、うたごえと新婦人が駿府城のお堀端で「平和うたう会」を開催。
「どうする家康」効果で、このあたりも賑わっていたのではないでしょうか?
日程の都合で、神奈川アクションは1週間遅れで開催。
今回は「ねがい」を前面に打ち出してうたごえスタンディング。
近々発売予定の2023メーデー・平和歌集にも「ねがい」は掲載予定ですよ。
どんどん、歌ってゆきましょう。
また、自分の5番も更に作り続けたいですね。

保育のうたごえオンライン
第4回創作講習会が開催されました。6都府県からの参加で5曲が誕生。
投稿した奈良の方は、ショッピングモールのフードコートから参加したとか。
こういう活動も場所を選ばなくなりましたね。

連載1318回 手拭い
2/20~2/27
あなたが夜明けをつげる子どもたち
堺フロイデ合唱団
守屋博之
日本のうたごえ合唱団音楽監督
(76)父母の声
ケ・サラ
西本禎一
大阪北部センター合唱団
小村公次
(110)時空を超えて語り掛ける歌
THE PAT MORAN QUARTET

小澤アイ子作詞/町澤恵作曲
試聴はこちら

梅原司平声の手紙Ⅱ~ありがとう

「春の唄」歌碑西宮市イメージソング
大阪・志賀民江