2023年5月1日号

関鑑子没50年~メーデーとうたごえ
日本のうたごえ運動の創設者、関鑑子さんが1973年のメーデー会場で倒れ帰らぬ人となったのは73歳。今でいえば、団塊の世代最後の3年目の方たちの年齢です。この世代がまだまだ現役に近い形で社会で活躍していることを想えば、享年73歳は若すぎるでしょう。
「グレート・ラブ」にその日のことが記されています。
「関先生が毎年振っている赤旗のついた白い指揮棒が、いつもは勢いよく振り下ろされるのに、その時は、曲の終わりもはっきりしないように力なくおろされました。(中略)左手で首筋をおさえていたので、びっくりしてかけより腕を取ると『頭が痛い!』と・・・」。急性くも膜下出血で、虎の門病院に運び込まれましたが、翌日午後2時20分に帰らぬ人になりました。
この写真はその時に撮影された最後の指揮。
白黒写真を、最近のAI技術とやらでカラー化したものですが、「グレート・ラブ」での記述とかなり違います。
半そでのワンピースは水色。ネックレスは琥珀色だったそうです。
AIといっても、まだそこまで厳密な再現は難しいようです。
しかし、かなりお疲れの様子が写真からうかがえます。
関鑑子については、これまで何度となく取り上げてきましたし、書籍も数々出版されています。50年前の故人について知らないな、という方は、是非、今号ではほんのさわりだけですがご一読ください。
更に詳しく知りたい方は、この「グレート・ラブ」がおすすめ。10年前の没40年企画で出版されました。
関鑑子さんとうたごえ運動の歴史がわかりやすく書かれた名著です。すでに一度読まれた方は、本棚から引っ張り出して、再度お読みになることをお勧めします。

関鑑子先生の夢を訪ねて

没50年の今年、改めて関鑑子本の企画、出版の準備が進んでます。
主な内容は、関鑑子先生から学んだ方々へのインタビューや座談会で構成されていますが、目を惹くのは次代を担う世代がこの企画に参画していること。
「関鑑子の思いを次代へつなぐ」という項に期待を寄せたいと思います。
下欄の出版案内のチラシに書かれているのが、「(関鑑子が)もし、21世紀に生きていたら、どうする関鑑子!?」と、新しい展望を伝えたい、と書かれています。
このチラシの裏面には、「音楽出版事業に愛と応援を」というアピールが記載されています。CDが売れない、アーチストコンサートが激減するなかで音楽センターの窮状を訴えています。
この本の出版にあたり、制作協力金一口5000円を勧募しております。
ご協力をよろしくお願いいたします。

本紙に度々ご登場いただいている川島沙耶さん。北海道合唱団のボイストレーナーをしていただいておりますが、「オペラを身近に感じてほしい」と学生時代に同級生3人で結成した「歌劇弾」のソプラノ歌手として活躍されています。
コロナ禍真っ盛りの2020年7月6日号の本紙に、北海道合唱団が作成したリモート合唱「民衆の歌が聞こえるか」の映像で初めてお目にかかりました。その翌週には、「自主トレのアドバイス」を寄稿していただいております。
川島さんは、8月の祭典では、8月26日の特別音楽会ⅠとⅡに出演予定です。
8面記事での紹介では、この2月にモーツァルトのオペラ「フィガロの結婚」でケルビーノ役で出演。
オペラってあまり見る機会がないですけど、ありがたいことに、YouTubeでこの3時間を超える映像を見ることが出来るのですね。川島さんが出演されたビデオではありませんけど、これを参考に試聴しながら川島さんの紹介記事を8面でお読みください。

北海道物産のお店を訪ねて

日本のうたごえ祭典でのお楽しみの一つが、会場での地元の物産展。その特産品を早めに提供して、祭典への期待を胃袋から盛り上げようというのが事業。
今年は、恒例のTシャツのほかに、12品目の特産品がご紹介されています。
詳細、ご注文はこちらからお願いします。
今号では、その中から、海産物と米菓について、祭典実行委員会事業部の方々がお店を訪問して北海道の味について聞いてきましたので、ご注文のご参考に。
水産加工品を扱っているヤマノ中村商店さんは明治時代から続く老舗。
コロボックル函館からはひじきと昆布を取り寄せています。
「松前」さんからは米菓とお茶を取り寄せています。
それぞれのお店のセールスポイントを知ったうえで北海道を堪能すれば、味わいもより一層、というものですね。

カジノ反対!歌で宣伝
なんとまあ、先の統一地方選挙前半戦の大阪では知事、市長ともにカジノ推進派が当選。
そもそも大阪には30件のカジノバーがあります。ここではチップを買って、それが増えても換金できないところが現在の法律上の規制。それで、とりあえず国内で3カ所にギャンブル化のお墨付きを与えようというのが、2018年に成立したカジノ法案(IR整備法)。
以来、多くの自治体が名乗りを上げましたが、横浜はカジノ反対派の市長の誕生で誘致を撤退。東京は、コロナ禍で一旦棚上げになってます。
しかし、大阪と長崎のハウステンボスが誘致に向けて性懲りもなく活動を強めています。
大阪では2025年の大阪万博の誘致にIRとの併設を条件に進んできています。
大阪での建設予定地は夢洲(ゆめしま)という大阪市此花区にある人口島で、元々はごみ処理場として利用するために埋め立てられた土地でした。カジノというギャンブル産業という問題の前に、埋め立て地という地盤の問題、ユニバーサルスタジオジャパンのお隣さんに位置しますが、交通の便が悪い。などなどの問題も抱えています。初期投資額が1兆800億円。
こういう批判的側面を踏まえて、今週号4~5面の特集をお読みください。

加藤登紀子コンサート2023
百万本のバラ物語
5月26日・東京国際フォーラムを皮切りに全国ツアーへ。

第45回全国保育のうたごえ交流会inあいち
子どもと生きる明日へいっぽwith Peace
5月4日名古屋・東文化小劇場
4年ぶりの開催。
話題の「もう一人行進曲」など創作曲6曲で合唱構成を企画しています。
4月15日には総会をオンラインで開催しました。
14サークル、27名が参加して、この1年の成果を振り返りました。

東京 青年のうたごえ練習会
5月14日
落合第二地域センター音楽室
6月11日若者憲法集会
7月15日~17日青年のうたごえ祭典inえひめ
8月の日本のうたごえ祭典in北海道
に向けた練習を行います。

「なくそう核兵器 9条改憲NO! ストップ戦争準備・大増税!」をスローガンに、5月6日に東京→広島コースが東京・夢の島を出発します。
11の幹線コースでは、4年ぶりに全国通し行進、国際青年リレー行進も取り組まれます。
本紙でも、うたごえリレーを掲載します。
皆さんからの記事をお待ちしております。

市民が主役の市政を
4月1日東京・調布では、「調布市政に市民の願いを届けよう」集会が京王線調布駅前ひろばで開催されました。
市民のさまざまな要求を持ち寄った集会には19グループが参加。
えっ、19も要求があるんだ、と思って数えたら16項目でした。でも、どんな要求があるのか、5面下段でご確認ください。みなさんの地域ではいかがですか?

  • インボイス文化の貧困拍車かけ              金倉俊嗣
  • われ叫ぶ袴田さんの青春返せ
    菅野章
  • 廃絶に真逆維新の核武装
    福家駿吉

皆さんからの投稿をおまちしております。


4県ジョイント演奏交流会
中津川合唱団「満天星」と長野県飯田のサークル「やまびこ」の交流をきっかけに、長野、岐阜、静岡、愛知の隣接県交流会が開催されました。こういう地域横断型の交流会は、北海道、東北、関東、九州などで行われていますね。

菊住うたう会は、3・11東日本大震災を契機に支援活動としてスタート。コロナ禍で一時中断してましたが、収束に向かう中でうたう会を再開。震災復興を応援しています。

堀田さちこリサイタル2023
わたしも30 愛しかない時
3月10日
愛知・熱田文化小劇場

30回目のリサイタルを聴いた方からの鑑賞記です。
「愛しかない時」は1956年にジャック・ブレルがうたったシャンソン。


連載1328回 坂本龍一の死
5/1~7
世界をつなげ花の輪に
講習会の重み
渡辺享則
日本のうたご全国協議会副会長
(86)反戦平和でこそ
やがてくる日に~憲法讃歌
原健二
島根うたごえ協議会代表
クーデターから半世紀
おいで一緒に
第38話
まつり街道の終点
塩原良
日本抒情歌曲集(全曲)
林光

(4)エコロジーを歌ったマーヴィン・ゲイ
大阪・志賀民江