2022年3月14日号

音楽のチカラ、ウクライナの人々と
とんでもないことが起きてしまっており、いま日本中で、いや世界各地でロシアによるウクライナ侵攻への抗議の声が上がっています。

首都キエフのすぐ北側のチェルノブイリ出身の歌手ナターシャ・グジーさんに思いを寄せていただきました。

おりしも、ウクライナ国歌が脚光を浴びてます。そのタイトルが「ウクライナは滅びず」とタイムリーなもの。

うたごえでは早速、大熊啓さん藤村記一郎さんが日本語詞を作りYouTubeにアップして、多くの「いいね」を獲得しています。

大熊さん日本語詞の楽譜は7面の紹介曲に掲載しております。

母親や多くの友人がキエフに住んでおり、故国を思う気持ちは一層深まっているようです。

今号では1面のほかに、4~5面で各地のうたごえ合唱団の抗議行動の様子をお伝えしております。


ロシア大使館は東京・港区にあります。多くの市民団体が抗議に来てますが、警察の規制線で近寄れず。東京タワー下の交差点近くで抗議の声を上げています。

4月10日に全国総会を予定している、東京・港区男女平等参画センターはロシア大使館から2.1kmの距離。

この2枚の写真は、2月27日に東京・新宿駅で緊急の抗議集会に西口を埋める人々。

ロシア・プーチン政権がウクライナ侵略を始めたのが日本時間の2月24日深夜。

実質的に翌日には、愛知、長崎で抗議行動が取り組まれておりました。

こちらは立川駅前の2月27日。

さらに上記の大熊さんの日本語詞YouTubeも27日はアップされるという速攻でした。

氷雨降る青森駅前公園に青森センター合唱団ら100名が集まり、怒りの声を上げました。

確かに、街を歩いていて出会う抗議の人々の声は、いつもの「抗議行動」とは違う緊迫感にあふれています。

わかちばーずの皆さんは練習時に動画を作成。
練習前に思いついて手書きのプラスターを作成して、録画は一発で。
コロナ禍とはいえ、こういう一発撮りができるというのは普段からの練習・鍛錬の成果でしょうか!
行動が早かった愛知。急な呼びかけでも11人が集まり「戦争はもういやだ」などを。
27日でしたので、この時点ではウクライナ国歌についてはまだ行動の中では取り入れられてなかったのでしょうね。
うたごえ夫婦さんも機動性がありますね。「今日行こう!」と夫婦で、お手製のプラスターとギターで一時間。
若い人、外国の青年、タクシー運転手さんらから激励を受けたそうです。
こういうときに、一緒に歌いませんか、と声をかけるにはどうしたらいいのでしょうね。
やっぱり、メーデー歌集のようなコンパクトなものがあると更に機動的ですね。
奈良蟻の会合唱団は、奈良駅前で団員18名がウクライナ歌曲の「キエフの鳥の歌」「ちいさいグミの木」「希望の灯」を歌いました。
ところで、ぐみの木といえばウラルと思ってましたけど、このちいさい方はウクライナだったのですね。
違い分かります?
26日の夕方繁華街で40名の抗議行動。
通りすがりの高校生が、飛び入りでマイクを握って侵攻抗議の発言。その様子を動画にとって、どんどん拡散してと訴えてました。

東京・調布市では、市民と市会議員さんが緊急行動。
赤いコートの方が議員さんで、調布狛江合唱団のソプラノさんです。

24日の夜、議員仲間で抗議行動をやろうと呼びかけ、2日間で230人の賛同者が集まったそうです。

当初、ロシア大使館へ行こうと計画したそうですが、規制が厳しいので急遽渋谷駅前に変更。

27日の14時~15時の渋谷・緊急行動には1000人が集まりました。

いても立ってもいられない、声を上げたい、という人が集まりました。
普段は、こういう行動を見かけない駅でも誰かが声を上げています。それも、どことなくぎこちないのですが、とにかくうちの中でじっとはしていられない人たちなのでしょう。

市民の力が大きくなっていることを感じます。


3・11東日本大震災 被災地宮城から
震災11年を迎えた宮城。宮城のうたごえから現地の様子を報告いただきました。
かつては雄大な海を一望できた雄勝湾。
今は巨大な6メートルの壁が建設され、町の姿は一変しました。
こちらは震災後に家の跡地に花を植えて花の力で復興を願う「雄勝花物語」ガーデン。
ここは、癒しの場、集いの場となり、時折コンサートも開催されています。
こちらは震災遺構となった大川小学校。
位置関係を説明しますと、雄勝湾の山を越えた北側に北上川があり、その下流域にあったのが大川小学校。

当時津波に流されながらも奇跡的に助かった人がTeam大川未来を拓くネットワークを立ち上げて、児童74名、教職員10名が犠牲になった大川小の悲劇を繰り返さないために次世代へ語り継ぐ活動をしています。


フクシマを伝え、地域振興

地域、農業の復興に取り組む福島の三浦さんに今を伝えていただきました。

フクシマの現状を地元ツアーやSNSで発信しています。しかし、原発20km圏内ツアーはコロナ禍もあり参加者が1割程度に。

一方、状況は何も変わっていないのに、さも改善されたような言いぶりの政府・東電。また汚染水の海洋放出計画など被害の継続拡大が止まりません。

南相馬市では避難指示解除に先立ち太陽光発電事業の取り組みなど本格的な生活再建に向けた未来図作りが進められてきました。

詳細は、8面特集でお読みいただくとして、ちょっと別の話題。

南相馬市と言えば、最近「油菜ちゃん」。
季刊日本のうたごえで詩人石黒真知子さんが絶賛してますので、詳細は195号で。


3・1ビキニデー
緊急募集した「折り鶴」などの歌唱映像に10都府県から190名の方が参加しました。出来上がり作品はこちらから視聴してください。
ビキニデー全国集会はオンラインで2月28日に行われました。

基調講演でプーチンによるウクライナ侵攻に対してロシア軍の撤退を強く求める発言がありました。
これもタイムリーな内容ですね。

集会では、世界中の様々な年代、職業の人が集まり、核廃絶にむけた取り組みを交流しました。

この2枚の写真は、40年海中撮影をしているプロダイバーさんの報告から。

40年前に比べて、サンゴの白化が進んでいるということ、海水温の上昇で静岡の海に熱帯魚がいることは読んでいてびっくりな内容。これを自然からの警告として受け止めたいです。気が付いたときは手遅れということにならないようにしないといけないですね。

カンカラ三線・演歌師
岡大介さん

本紙にもたびたび登場する岡大介さん。

ブリキ缶で作った三線を奏でながら世相を鋭くぶった切っていますね。

昨年、このような本も出しました。題して「カンカラ鳴らして政治を演歌する」。

そもそも「演歌」というのは大正デモクラシーの自由民権運動から始まった庶民の叫び。

その手法で今の政治の問題点を鋭く突くものです。

この本の発売記念ライブの様子がYouTubeで見れます。ここではカンカラではなく、フォークギターを抱えていますが、カンカラ演奏のウイルス戦線異状ありは30分11秒あたりです。

この4月にナマカンカラを観る機会があります。
3面のズームアップで4月30日の公演予定をご案内しております。


安川加壽子生誕100年
記念演奏会

4月15日
東京文化会館小ホール

戦前から活躍するピアニスト安川加壽子の業績を伝える記念会の15回目の演奏会です。


  • 共にせず核なる上は傘も無用
    彦斎
  • 繰り返す愚かな行為ハケン主義
    長崎数算
  • ウクライナ陰で笑うは死の商人
    中村昭一

皆さんからの投稿をおまちしております。


2・11
スタンディング

2月11日を平和と文化を発信する日にしようと、室蘭合唱団あすなろではスタンディングでアピールしました。

合唱団創作活動
北九州うたごえ創作合唱団は、小倉で創作曲4曲を披露。

紫川環境館で朗読劇の会とのコラボで創作曲を発表しています。

写真のように、プロジェクターで楽譜を写して発表するなんてさすがですね。


ミュージカルが伝える原発の実態
昨年暮れに初演をしたバックトウザ・フーちゃんⅡのDVDが完成して上映鑑賞会が開かれました。

既報のように、このミュージカルは原発について、現地取材を重ねて創作されたもの。

上映会の主催は医療生協。ミュージカルを観た人からの推薦もありこの企画はたてられました。

上映前に藤村記一郎さんは「事故から10年目にどうしても上演したかった」という経緯が語られました。

今の時期は、コンサートという形でなかなか開催できませんけど、こういう形なら少人数でもできますね。
プロジェクターもかなり普及していますので、いろいろな題材を使った企画は考えられますね。

詩人 車木蓉子さん

混声合唱組曲「海のトランペット-対馬丸のこどもたち」(作曲池辺晋一郎)の作詞をされました。

ご冥福をお祈りいたします。


連載1275回 対面せず
3/14~20
赤い花白い花
聖チェチリア・ミサ
守屋博之
日本のうたごえ合唱団音楽監督
(34)美空ひばり登場
湘南の風に乗って 永山園子神奈川・藤沢合唱団
マヤの秘密
ウクライナは滅びず
ウクライナ国歌・パヴェル・チュビンスキー作詞・ミハイル・ヴェルビツキー作曲
大熊啓日本語詞
試聴はこちら
栃木・味村節子さん




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