ひめじょおん
【作詞】金子つとむ
T
わたしは野原のひめじょおん
今年もきれいに咲きました
風がなんだか重たげに
わたしの体を過ぎていく
U
わたしは野原のひめじょおん
こんなにきれいに咲いたのに
車一台通らない
人っ子一人通らない
V
わたしは野原のひめじょおん
かわいいあの子はどこいった
わんぱく小僧はどこいった
駆け回るのは猪ばかり
W
わたしは野原のひめじょおん
夕べにともる家々の
菜の花色のあの明かり
何時まで待っても戻らない
X
わたしは野原のひめじょおん
ある日覗いた水溜り
これがわたしの姿なの
花心異様に膨らんで
Y
わたしは野原のひめじょおん
あれからおんおん泣いてます
わたしの涙は川になり
わたしの涙は海になる
Z
わたしは野原のひめじょおん
遠い昔がなつかしい
船で運ばれ横浜に
風に吹かれて福島に
[
わたしは野原のひめじょおん
こんな姿で咲いてます
わたしは野原のひめじょおん
ひとりさみしく咲いてます
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