声  明


原発のない平和で安心できる 日本(世界)をめざすうたごえを

 東日本大震災から半年余、復興への槌音が聞こえる一方で、震災の被害が国の対応の遅れと共にますます深刻になっています。とりわけ東京電力福島第1原発事故による被害は、これまで言われてきた原発「安全神話」の虚構をあきらかにしました。
 私たちは、「原子力の平和利用」ということばに、まどわされてきたのも事実です。しかし、今回の原発事故で核エネルギーに依存する社会の危険性をはっきりと認識しました。

 原発は、「未完成の技術」であり、一度事故が起きれば、地域や国境をこえて、放射能被害に苦しむ人を大量につくり出すばかりでなく、100万年の管理が必要といわれる高レベルの放射性廃棄物(核のゴミ『死の灰』)による環境汚染問題など、はるか未来の子孫にまですべての負債を押しつけることで今の原発が成り立っている事実をもはや見逃すことはできません。
 福島原発事故の後、スイス、ドイツは原発廃止にふみだし、イタリアの国民は原発凍結の継続を選択しています。

 日本のうたごえは、運動の初期から「原爆を許すまじ」をはじめ多くの歌を創り、原子力の兵器への利用を許さない核兵器廃絶のうたごえを広めてきました。
 唯一の原爆被災国、さらに、第五福龍丸の悲劇、そして今回の原発被害。
 私たちは、日本国憲法の平和的生存権からも、核エネルギーに依存しない暮らしを実現するために、「原発ゼロ」にむけたエネルギー政策の転換を強く望みます。

 震災から半年、私たちは、募金、支援コンサート活動を展開し、被災地東北のうたごえの仲間は、文字通り歌で生きる力を胸に刻みながら、復興へと歩んで来ています。
 今年、千葉で開催する日本のうたごえ祭典は、“つながる・広がる・共感、明日への希望”を合い言葉に「生命・平和・生きる」をテーマに歌います。

 国策と利益共同体によってつくられた原発に生活を委ねざるを得なかった人たち、原発事故の収束に向け懸命に働く人たち、放射能被害に苦しむ人たちに心を寄せて、原発ゼロの社会へ向けて、日本のうたごえは歌を創り、広げ、活動していきます。 
 
 うたごえは平和の力、生きる力を 復興と平和で安心して暮らせる国づくりへ。

2011年9月1日
日本のうたごえ全国協議会常任委員会