今年1年を振り返って

  パソコンに向かいすぎたのか、昨夕、突然右手が痛みだし、指先でキーは打てるものの、手を動かすたびに激痛、会館内に救急箱の湿布薬を探して回る。
教育局(という部署がこの会館にはあるのです。ピアノやヴァイオリン、笛などなどのレッスン他を行う)の山田千賀子さん(合唱団北星の団長さんでもある)に、湿布薬を張ってもらうと、「手の甲が腫れてるよ」。
そう言われるとまた痛くなってくる感じ。その後も、「痛てて、痛て」と言いながら、新年号の最終原稿をつくる。
一晩の湿布が効いたか、今は痛みはとれた感じ。

 まもなく、あかつき印刷での主張校正へ。今回は12ページなので明日も2日間。

 新年号のことは次回に書くとして、まずは今年2009年の新聞を振り返る。

  そうだ! 
今年の新年号は、
20081128鞍馬寺 (1)20081128鞍馬寺

この10月、「音楽会としても充実した」と好評の“日本のうたごえ祭典・京都”成功へと、よびかけ人にもなっていただいた鞍馬寺貫主信樂香仁さんへのインタビューから始まった。
「信楽」ではなく「信樂」…、字に留意したことも思い出す。
それよりもなによりも、山の中の庫裡で、「みんな、いのちをいただいて生きているのです。ここにいると一層、いのちのありがたさを感じますねぇ」。
静かに語られる香仁さんのことばと響きを思い出す。
同時に、同行の京都の山本忠生さんらが行った憲法九条のつどいに出て、私も、と詩を書かれるなど、84歳、豊かな感受性とアクティブな姿勢に感動した。 

年越し派遣村の取材もあった。
20090103年越し派遣村01不況を理由にした派遣労働者の首切り、労働者への合理化攻撃に、あちこちで反撃が起こった年越しでもあった。
「いすゞ自動車、組合で闘う」の報に力を得て、それを支えるJMIUの本部を訪ね、書記長の三木陵一さんに取材した。 
氏曰く「いすゞも、解雇は留めたが有期雇用で期限を区切っている。その時どうするか。不況を理由にした経営者の攻撃は今後ますます強まるだろう。法に照らして違法だと闘うことはできるが、労働者一人ひとりの闘う姿勢が求められる。同時にそれを自分の問題として支える世論の力が大きな分岐点となる」。 
このことばに、うたごえ新聞は何を伝えるべきかを教えられた気がした。
以後、それに基づいて、職場からの動きを追ってきたと思う。 

今年の年明けは同時に、パレスチナ紛争がより激化していた。
20090109パレスチナ関係このことはどう伝えるべきか、と思っていた時、以前、うたごえ新聞に登場していただいたパレスチナ支援で、むこうの学校で教えたこともある糟谷幸美さんを思い出した。
彼女なら何か近況を、と連絡してみると、なんと、ずっとパレスチナを撮り続けている友人のカメラマン土居みずえさんが帰国していて、明日会うことになっているから一緒に、と。
なんとなんと、遠いパレスチナの現状を、すぐ近くの渋谷で聞くことができた。 
パレスチナとは四半世紀の関わりになるという土居さん。
お話も、人々の暮らしのなかでの闘い、歌、文化と深かった。
うたごえ新聞のつながりはとてもとても大事。
これはやはり財産と言える。
ちなみに、糟谷さんは結婚されて土井さん。
パートナーはやはりカメラマン、パレスチナのドキュメンタリー映画も作られている土井敏邦さんである。 
「戦争への想像力」という本を作った9人の若者、さまざまなジャンルから戦争を伝える実践も消化したが、若い力と想像力に清々しい力をもらった。 

うた新フォーラムに塩谷靖子さん
20090205東京うた新まつり本紙を真ん中に、新聞の中身を知る、つくる、感想を語り合う、読者を増やすもろもろ盛り込んだ“うた新フォーラム”。
東京では推進グループ“プロジェクトY(わ~い)”発で、声楽家塩谷靖子さんの演奏、私の“ときめきインタビューライブ”もセットした“うた新まつり”を開催。
それを紙面に反映した。 
当日は20分くらいの時間しかなく、もちろん事前にインタビューを行った。
生まれた時から弱視で8歳くらになるとほとんど見えなくなったという塩谷さん。
20090225塩谷靖子さんそのハンディを自然体で受け止め、50歳を前後して声楽にとりくみ、コンクールに入賞する。
家にうかがって驚いたのはベランダにいっぱいのガーデニング。
季節ごとの写真を見せながら、「きれいでしょ」。
???見えていた頃に見た色がずっと頭に残っているのだという。
幼い頃、まもなく見えなくなる娘のために花火を見せに連れて行った両親の話など、心に深く残るお話を聞いた。
そして、歌うその声は限りなく透明で芯がある。
カッチーニの「アベマリア」は私も大好きだが、塩谷さんも好きな曲の一つ。
「アベマリア」「ナイチンゲール」など素晴らしい歌声を聴かせてもらう。 

うた新フォーラム第2弾は仲築間卓蔵さん
20090603職場座談会 東京の“うた新フォーラム”第2弾は、マスコミ九条の会よびかけ人の仲築間卓蔵さん。
マスコミ人らしいシャープな世相の切り口、年末連続3年放映NHKTVドラマ「坂の上の雲」の背景。
うたごえ新聞で連載「今なぜ『君が代』?」を連載したときからの私の関心事に、それは黙っては居られない、テーマの投入でもあった。
(これは今、企画を練っているところ)

「日本のうたごえ祭典・京都」を支えた人々
20090313佐々木酒造  京都での日本のうたごえ祭典成功にむけて、京都のよびかけ人の方々にも登場してもらった。
祭典記念グッズ「美し唄」、佐々木酒造4代目の佐々木晃さん。
酒から京の文化、食文化の話に。
なんと、お兄さんは俳優の佐々木蔵之介さん。
私は似てないと思ったけど、まわりは似ていると言う。
 「三男で、まさか自分が継ぐとは。二番目の兄は俳優になるから、家は継げないと言いましたが、俳優なんてかんたんになれるものではない。すぐ戻ってくると思っていたんですが…」。
しかし、継いだからにはと、酒シェアを広げる発想にフレッシュな刺激を受ける。

 20090924安斎育郎さん

弁護士の宇都宮伸児さん
立命館大学国際平和ミュージアム名誉館長安斎育郎さん
「憲法運動を根っこで支える、うたごえに期待」(宇都宮)、
「核兵器はなくせる。その道筋と芸術」(安斎)、
どちらも解放される考え方のヒントをもらう。

 

 

20090927武義和さん (1)そして、祭典関連での出会い、「生きる」の作曲者、作曲家武義和さん
人そのものの存在を大事にする北欧の思想、個人的にはもう10年余前になるが、ノルウェー、スウェーデンで見聞した福祉の思想に感銘を受け、そんな企画もうたごえ新聞で、と思っていただけに話にどんどん引き込まれた。
とても会話が弾んだ、と思う。
が、「うた新を購読していただけませんか」とは、いくらなんでも初対面で、と思って帰った来た。
後日、掲載紙を送ると、「購読はどのように」と、思わず歓声を上げてしまったメールをもらう。 

外国からも
20090410Venezuelaエルシステマそして、今年、私のうれしい取材・出会いは、ベネズエラのシモン・ポリーバル・ユース・オーケストラに関する取材ができたこと。
一昨年暮れ、池辺晋一郎先生から、この中米の国のオーケストラ、音楽で貧困をなくしている活動、その四半世紀の歴史の中から、世界トップクラスの指揮者ダスターボ・ドゥダメルのことを聞いた。
それを機に調べると、なんとそのスケールは人々の暮らしに深く広く根ざして、そして音楽の水準は高い。
CDを聴く。
うむうむ。 
そんな昨年暮れ、そのオーケストラと指揮者の来日公演! 絶対に逃さない、と聴きに行った。
20090410エルシステマ東京2公演、私が聴いた東京国際フォーラム、ホールAは満席。
若さあふれる凜とした響きに、最後は腰がふあっ、スタンディング・オベーションはごく自然だった。
まさに嵐のような拍手、アンコールを促す拍手に、会場の灯りが「バン」という音と共に消える。
こういう終わり方か、と思っていると、パッと灯りが、オーケストラメンバー、指揮者も全員、ベネズエラの国旗をデザインしたジャンパーに替えて、ベネズエラの曲。
心憎い。  このオケとオケ運動をいつか取材したい。
ベネズエラって、と地図をみていると、ある新聞から「貧困を救う ベネズエラ “エル・システマ”」という本の書評を書いて欲しいと依頼された。
えっ、私が読みたい、その本! という感じでむさぼり読む。

山田真一さん
これは一人ではもったいない、この本を紹介したい、と著者の山田真一さんをインタビュー。
知れば知るほど…。そして、この日本からは地球の裏側のの国の音楽発展に、なんと日本人がかかわっていた。…。
  いつか行ってみたい、ベネズエラ! 
「うたごえ新聞に外の風を、外にうたごえの風を」がうたごえ新聞編集のモットー。
ここまでは外の風ばかり書いていた。
うたごえの風を、は各地の活動を。…書ききれない。

2009年の4つの新企画
今年の新年号から4本の新企画を打ち出したのだった。

一つは「09年うたごえ 拓く」。
サークル・合唱団のさまざまな分野からの切り開いている実践紹介。

二つ目は「私とこの歌」、曲にまつわる思い出をみなさんから書いてもらおうという企画。

三つ目は「愛唱歌世界めぐり」。
20081009山之内重美さんよく歌われている歌の背景、ルーツを詳しく紹介。
最初は愛唱歌が多いロシアから、と歌手・俳優・ロシア文化研究者の山之内重美さんにお願いした。
これは大好評で、ロシア編まだまだつづきます。

 

四つ目は「だんだん ファイト 団塊世代の応援歌」。
担当は、「愛唱歌世界めぐり…」の出会いをつくってくれた、そしてこのブログをアップしていただいているエーちゃんこと斉藤一正さん(東京・みなと合唱団)。

1と4はちょっとガソリン切れ…。
エーちゃん、ファイト!

09年紙面は、林学さん、新江義雄(山ノ木竹志)、門倉さとしさんらの訃報、追悼の特集も。氏らの作品はこれからも紙面を通じても人々を励ますでしょう。

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